サントリーは創業90周年記念活動の一環として愛鳥活動の一層の充実を図るため、1989年に公益信託「サントリー世界愛鳥基金」を創設しました。これは、野鳥保護を通じて地球環境保全を推進するため、国内外の鳥類保護活動の活動資金を助成するものです。
1990年度を第1回とし、2024年度の第35回までに延べ517団体に7億450万円の助成が贈呈され、大きな成果をあげています。
2006年度には、鳥類保護活動の裾野を広げるため、基金設立当初からの「鳥類保護団体への活動助成部門」に加え、「地域愛鳥活動助成部門」を新設しました。これは、地域に根ざした身近な鳥類保護・観察活動を行う学校の倶楽部、ボランティア団体等の地域グループに対し助成を行うものです。
2011年度には、東日本大震災により甚大な被害を受けた東北地方の鳥類営巣地域の現状把握を行い、その後の営巣環境の変化や、鳥類保護の貴重な記録を残す活動を行う鳥類保護団体に対する、追加助成を実施いたしました。
また2015年度からは、水と人と鳥が共存する生態系の再生を目指し、そのシンボルとして、誰もが知っている大型の鳥類でありながら、現在では殆ど見ることのできないコウノトリ・トキ・ツル等の保護、生息環境の整備等の活動で、当基金の助成がその後の継続的活動の突破口となるような助成を行う「水辺の大型鳥類保護部門」を新設いたしました。
自然環境保全のため野生動植物の保護・繁殖に関する業務を行っている法人又は任意団体が対象です。
助成金の支給対象となる団体は、自然環境の保全のため野生動植物の保護・繁殖に関する業務を行なうことを主たる目的とする法人または任意団体としますが、各都道府県の鳥類保護担当部署または環境省地方環境事務所等より推薦を受けることができる程度の活動を期待するものです。
また、2022年度からは、海外の活動団体が行う鳥類保護活動についても、支援の輪をいっそう広げるために、日本国内の活動団体を通じた申請を条件に受付を行っています(以下、「グローバル募集スキーム」といいます)。
鳥類の保護・観察活動を行う小中学校、高校のクラブ・委員会や子供エコクラブ、又は自治会やボランティア団体等の地域グループが対象です。
コウノトリ・トキ・ツル等の保護、生息環境となる水田、湿原などの整備等を行う団体。但し、地元自治体、他の鳥類保護団体等と連携し、活動エリアに確たる拠点を確立している、または確立できる団体が対象です。
「鳥類保護団体への活動助成部門」および「水辺の大型鳥類保護部門」の
2部門については、助成団体が活動内容の発表を行う贈呈式を行っています(会場の都合等もあり、発表団体はこの2部門に限定しています)。
これまでの贈呈式については、下記リンクをご参照ください。
2023年度(第34回)活動助成贈呈式(12団体)
2022年度(第33回)活動助成贈呈式(15団体)[オンライン開催]
2021年度(第32回)活動助成贈呈式(15団体)[オンライン開催]
2020年度(第31回)活動助成贈呈式(新型コロナウィルス感染症リスク回避のため中止)
2019年度(第30回)活動助成贈呈式(17団体)
2018年度(第29回)活動助成贈呈式(13団体)
2017年度(第28回)活動助成贈呈式(15団体)
2016年度(第27回)活動助成贈呈式(14団体)
2015年度(第26回)活動助成贈呈式(12団体)
【活動内容発表】 |
【贈呈式記念写真】 |
1955年東京葛飾生まれ。信州大学大学院終了後、環境庁採用。大山隠岐、利尻礼文サロベツの国立公園レンジャー。環境庁自然保護局、外務省経済協力局、在ケニア日本大使館、鹿児島県庁で、自然保護、開発援助、国連などを担当。環境省で、地球環境、広報・報道、野生生物、政策評価、地方環境、自然環境などに関与、2015年自然環境局長で退官。2016年から休暇村協会常務理事。著書(共著)に、「緑地生態学」(朝倉書店)、「鳥との共生をめざして」(中央法規)等。
1955年新潟県生まれ。東京農工大学農学部卒業、筑波大学大学院環境科学研究科修了。埼玉大学助教授などを経て現在、立教大学名誉教授。立教大学ESD研究センター長、日本環境教育学会会長。著書に『自然保護教育論』(監修、筑波書房)、『日本型環境教育の知恵』(編著、小学館)、『あなたの暮らしが世界を変える:持続可能な未来がわかる絵本』(監修、山と渓谷社)、『市民のための環境講座』(編著、中央法規)等がある。
1944年大阪市生まれ。東京大学仏文科卒業、同大学院修了。フランス文学者。作家。大阪芸術大学教授。埼玉大学名誉教授。『NPO日本アンリ・ファーブル会』を設立。自宅に標本や資料を展示する『ファーブル昆虫館』を開館。『虫の宇宙誌』(読売文学賞)、『楽しき熱帯』(サントリー学芸賞)、『斑猫の宿』(JTB紀行文学大賞)など著書多数。現在『完訳ファーブル昆虫記』を翻訳・刊行中。
1947年東京生まれ。明治大学農学部卒業後、東京都職員となり、多摩動物公園、上野動物園などで主に日本産動物の飼育を担当。カリガネの繁殖やノウサギの飼育などで日本動物園水族館協会技術研究表彰を受ける。上野動物園長、東京動物園協会常務理事を経て、現在、日本鳥類保護連盟、山階鳥類研究所、国立科学博物館の各評議員を務める。著書に『動物園で毎日働く』『カメのかいかたそだてかた』『ぼくのわたしのすいぞくかん』等。
1964年長野県生まれ。大学卒業後、日本鳥類保護連盟職員となり、キングマヘンドラ自然保護財団(ネパール)、サウジアラビア野生生物救護センターに派遣。その後、(公財)日本生態系協会事務局長を経て専務理事、(公社)日本ナショナル・トラスト協会事務局長を兼任。環境保全全般に携わる一方、鹿児島大学、新潟大学、国土交通大学校等の非常勤講師や企業等での講義を行っている。著書に、「ビオトープネットワークⅠ・Ⅱ」「学校ビオトープ~生きる力を育てる環境教育入門」等。
1951年岡崎市生まれ。日本大学生物資源科学部卒業、同大学院修了。農学博士。同大学で教鞭を執り准教授で定年退職。造園緑地学を専門とし、緑地環境と鳥類等の関係について研究する。公園緑地の鳥類多様性保全に関する委員会、猛禽類の保全に関する委員会、コウノトリやサギ類の保全に関する委員会、ヤンバルクイナの個体数算定調査などに関わる。幼稚園から始めたバードウォッチングは60年続いている。著書に『緑地生態学』(共著、朝倉書店)、『雑木林の植生管理』(共著、ソフトサイエンス社)等
環境・開発に関する国際会議の運営や「国連持続可能な開発のための教育(ESD)」の推進、生物多様性やG7サミット、環境大臣会合等における市民活動のサポートに長く従事、2003年より地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)の運営に参加している。現在(一社)SDGs市民社会ネットワーク、(一社)海外環境協力センター、NPO法人全国有機農業推進協議会の理事、(公財)日本自然保護協会の評議員などを務める。千葉県山武市において農業体験企画の主宰を務め、自然環境保全の重要性を伝えている。
1941年東京生まれ。東京農業大学卒業後、(財)日本鳥類保護連盟の職員となり、同財団理事を務める。東京湾の干潟埋め立て反対活動、カスミ網による小鳥捕獲反対活動、佐渡のトキ・鹿児島のツル・新潟県瓢湖の白鳥など希少鳥類の調査や保護活動、最近では猛禽類の保全など、一貫して野鳥と自然環境の保全に関わる。1973年にサントリー株式会社(当時)が展開した愛鳥キャンペーン(主に新聞広告)には、当初から協力し現在に至る。中学生時に始めたバードウォッチングは、休むことなく今も続けている。