2022年度,公益信託サントリー世界愛鳥基金は4,240万円の助成を行いました。
鳥を守る取り組みには,環境を整備したり,ケガをした鳥を保護したり,繁殖地を保全するといった,さまざまな種類があります。そのすべてに共通するのは,成果が出るまでに時間がかかること,そして多くの人の協力が必要なことです。活動を計画し,実行し,結果を報告する——この流れを続けていくことこそが鳥の保全では最も大切なことであり,今日もさまざまな団体が日夜,鳥と向き合っています。サントリー世界愛鳥基金は今年で33年目,今年度からは,海外の活動団体が行う鳥類保護活動についても,支援の輪をいっそう広げるために,日本国内の活動団体を通じての申請を条件に助成を開始いたしました。これからもさまざまな団体の野鳥保護・調査活動を助成していきます。
2022年度の活動助成金贈呈式は,新型コロナウイルス感染症リスク回避のため,4月11日にオンラインにて開催いたしました。
贈呈式は,運営委員のご紹介の後,サントリーホールディングス株式会社 常務執行役員・サステナビリティ経営推進本部長の小野真紀子氏,環境省自然環境局野生生物課長の則久雅司氏,運営委員長の塚本瑞天氏のご挨拶よりはじまり,各助成団体の発表が続きました。
本日は2022年度サントリー世界愛鳥基金の贈呈式にお集まりいただき誠にありがとうございます。今年度助成をお受けになる団体の皆様に心よりお祝いを申し上げます。昨年に引き続き,感染症対策としてオンラインでの贈呈式となりましたが,今年から始まった「グローバル募集スキーム」により助成が決まったフィリピン,ブータン王国の3団体の皆様ともオンラインで繋がり,ご参加頂いている事を大変嬉しく思っております。愛鳥活動が国内外に広がり,仲間が増えていく事は弊社としても心強いかぎりです。この愛鳥基金を通して,より健全な自然を守り育てるためのお手伝いが出来る事を委託者として有難く思っております。
サントリー世界愛鳥基金及び活動助成を受けられる団体の皆様には,日頃より自然環境行政の推進にあたり,多大なるご尽力をいただき心より感謝いたします。野鳥は,我が国の生物多様性の保全と持続可能な利用を進めていくにあたり,重要な役割を担う存在です。新たな生物多様性国家戦略の策定に向けての作業を進めている中での,テーマの一つは生物多様性の主流化です。広く国民生活や社会経済活動の中に浸透させて主流化させるには,身近に捉えることが重要で,野鳥はその一つの入り口になると考えています。各団体の活動を通じ,国内外における生物多様性の主流化につながっていくことを期待しています。30年以上にわたり,愛鳥活動を支えてきたサントリーホールディングス(株)の取組に心より敬意を表します。
2022年度助成金給付対象となった皆さまに心よりお祝いを申し上げます。今年度からは,新たな試みとして,海外の活動団体が行う鳥類保護活動についても,支援の輪を一層広げるために,「グローバル募集スキーム」を導入しました。運営委員会での熱心な議論を経て,今年度は合計21件,4,240万円の助成を行うこととしました。私どもの支援が少しでもお役に立てば幸いです。「サントリー世界愛鳥基金」は,日本と世界の自然環境保護のため鳥類保護活動の支援を通じて,皆さまとしっかり協働してまいりますので,引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
2022年度 助成プロジェクト一覧は こちら
発表者:Indra Acharja氏
絶滅危惧鳥シロハラサギの生息域外保全策の確立
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発表者:理事長 天白 牧夫氏
おもてなし復田でサシバを呼ぼう!三浦半島におけるサシバの繁殖再開を目的とした谷戸田保全活動(通称:サシバプロジェクト)
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発表者:Cynthia Adeline A.Layusa氏
カラヤンクイナの保護のための市民科学と教育
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発表者:Jayson Ibanez氏
フィリピンミンダナオ島におけるフィリピンワシの感電防止対策と生物多様性に富む原生林の保全再生
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*2023年度の助成団体の募集は2022年9月に開始する予定です