このたび公益信託サントリー世界愛鳥基金はホームページを開設することにしましたので、一言ご挨拶申し上げます。
サントリーは1973年に、ウイスキーづくり50周年の記念事業として“Today Birds, Tomorrow Humans”をスローガンに「愛鳥キャンペーン」をスタートさせました。このころ日本では公害防止や自然保護への対策がようやく始まった時期でした。そうした環境保護への問題意識が広く浸透するようにと、野鳥のイラストを使った新聞広告を行ってきました。
やがて地域や一国に限定されていた環境問題も、地球的規模の環境問題へと拡大してきました。そこで1990年には「自然保護は国境を超えた人類全体の課題」であるとのパリサミットの宣言にそって、世界と日本の野鳥保護を通じて地球の未来のために一隅を照らそうとの決意から「公益信託サントリー世界愛鳥基金」が創設されました。
基金の主な目的は、国内外の野鳥保護活動に対し基金が助成することであります。タンチョウ、アホウドリ、ヤンバルクイナといった絶滅が心配されるトリたちへの保護活動や国境をこえて往来する渡り鳥の研究調査など様々な分野での活動に助成してきました。
また、私たちの身近かで野鳥を観察したり、親しんだりする地域愛鳥活動のお手伝いができるように2006年に助成の対象を拡大しました。
このホームページは野鳥の保護や環境活動に熱心な団体や人たちにだけでなく、野鳥を通して自然環境の実態を感じてもらえるようなメッセージも送り届けたいと思っています。
2015年度からは、水と人と鳥が共存する生態系の再生を目指し、そのシンボルとして、誰もが知っている大型の鳥類でありながら、現在では殆ど見ることのできないコウノトリ・トキ・ツル等の保護、生息環境の整備等の活動で、当基金の助成がその後の継続的活動の突破口となるような助成を行う新部門、「水辺の大型鳥類保護部門」を新設します。