団体名 | 対象活動 | 助成額 |
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(公財) 日本鳥類保護連盟 |
奄美大島に生息する希少鳥類の調査・保護活動 | 300万円 |
(公社) 日本動物園水族館協会 |
ライチョウの野生復帰させうる個体の創出に向けた技術開発 | 290万円 |
日本雁を保護する会 | 東アジアのハクガン復元の取り組み、その成果と周知のために | 270万円 |
コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル (IPPM-OWS) |
東アジア地域におけるコウノトリ保全ネットワーク形成事業 | 250万円 |
(公財) 山階鳥類研究所 |
絶滅に瀕する小型鳥類における保全のための遺伝解析 | 200万円 |
クマタカ生態研究 グループ |
クマタカ保護に有効な森林管理方法(とくに人工林)の確立 | 160万円 |
NPO法人 どうぶつたちの病院 沖縄 |
減らせ!ヤンバルクイナロードキル | 150万円 |
水鳥研究会 | コアジサシの採餌場所・休憩場所に関する実態調査 | 100万円 |
NPO法人 タンチョウ保護研究 グループ |
酪農地帯に生息するタンチョウの給餌場・牧場への依存を減らすための調査研究 | 100万円 |
NPO法人 バードリサーチ |
バードウォッチング記録を蓄積・活用するインターネットデータベースの改良・普及とデータ分析 | 50万円 |
秋田猛禽類調査 グループ |
イヌワシを主とした希少猛禽類の生息・分布調査 | 50万円 |
認定NPO法人 西中国山地自然史研究会 |
八幡高原の渡り鳥の調査と保全および啓発活動 | 40万円 |
(一財) 環境文化創造研究所 |
大陸におけるコウノトリの繁殖地・越冬地・中継地の情報収集 | 40万円 |
当団体は鳥類を始めとした野生生物の自然保護及び普及啓発活動を行っています。2021年度は奄美大島の希少鳥類であるアマミヤマシギとオーストンオオアカゲラの保全活動を奄美野鳥の会と協同で実施します。アマミヤマシギは奄美大島と沖縄本島でGPSを装着し渡りに関する調査を実施、オーストンオオアカゲラは個体数調査とGPSによる行動圏調査、巣箱の検討を行います。
■活動地:鹿児島県、奄美大島
■助成額:300万円
(公社)日本動物園水族館協会では、2015年から環境省と連携しながらライチョウの生息域外保全に取り組んでいます。現在は、野生復帰技術の確立に向けて、ライチョウが自然界で生きていくために必要な能力を飼育下で取得することを目指し、母鳥の抱卵育雛による繁殖で発現する学習行動の解析と適正環境の検討ならびに腸内細菌の獲得と飼料開発に取り組んでいます。
■活動地:東京都、神奈川県、栃木県、長野県、富山県、石川県
■助成額:290万円
日本から消滅したハクガンの群れを復元する取り組みを、1993年から日ロ米の国際協力で実施し、日本での越冬数は2019/20年冬期には1,600羽に達しました。
2021年度は、国内生息地での継続調査、国外生息地の情報交換と収集、啓発普及のシンポジウムの開催、2020年度に整理した資料を中心に、復元したアジアのハクガンの歴史をまとめ、出版を行う予定です。
■活動地:北海道、東北、関東、北東ロシア、韓国、中国
■助成額:270万円
IPPM-OWSは、2021年度も引き続き、アジア地域におけるコウノトリ保全ネットワークの形成及びその基盤となる国内メタ個体群の形成を目的として、繁殖地自治体における複数ペア繁殖に向けた環境整備、新規造巣自治体における繁殖成功に向けた体制作り等について支援するとともに、飼育・繁殖・放鳥計画の立案、国際的な情報発信などを行っていきます。
■活動地:全国
■助成額:250万円
山階鳥類研究所は、鳥類の調査・研究、保全を行う民間の公益団体です。本活動は、絶滅に瀕する鳥類(オガサワラカワラヒワ、イイジマムシクイ、アカコッコ、オオムシクイ、沖縄本島のオシドリ等)の種内の遺伝的構造を解析することにより、今後の保全活動に役立てる基礎データを収集することを目的として行います。上記計画の一部は2020年度から継続して行われています。
■活動地:北海道、東京都、沖縄本島他
■助成額:200万円
クマタカの生態を科学的に明らかにし、繁殖ペアが安定的に生息・繁殖できる環境を保全することを目的にしています。2021年度は人工林に営巣するクマタカのコアエリア内の植生分布解析及びGIS化を行い、2020年度の獲物動物が生息するハビタット結果を基に、コアエリア内のハンティング場所の量と質を向上させるために必要な人工林の森林管理方法を取りまとめます。
■活動地:鈴鹿山脈
■助成額:160万円
沖縄本島北部のみに生息する「ヤンバルクイナ」の最も多い救護及び死亡原因は交通事故です。これまでに実施されてきた対策を踏まえて、2019年度から交通事故の発生を未然に防ぐ新たな解決方法の開発にチャレンジしています。2021年度はクイナ・カーアラート(車両接近警報装置)の製作を目指し、試作装置の試験運用や、ヘッドライト昼間点灯の効果検証に努めます。
■活動地:沖縄県
■助成額:150万円
コアジサシは雌雄交代で抱卵し、抱卵していない親鳥が営巣場所を離れて採餌・休息をしていますが、その状況は断片的にしか把握できていません。そこで、GPSを使って繁殖期間中の移動を調査し、営巣場所と休息場所・採餌場所の位置的関係や、滞在時間等を明らかにします。営巣場所以外での行動の把握により、点ではなく面でのコアジサシの保全の基礎資料とします。
■活動地:千葉県、沖縄県、東京都
■助成額:100万円
小型機を使った飛行調査を軸に地上からの観察や、タンチョウに足輪や発信器を付け、その後の追跡調査を行うことで、季節ごとの給餌場、酪農場、自然採餌場それぞれへの依存度を調査しています。
さらに自然採餌場の環境調査を行うことで、酪農場への依存度を低減するための自然再生などの施策を模索していきます。
■活動地:北海道
■助成額:100万円
バードウォッチングの記録をデータベース化し、研究や保護に利用できるような仕組みを作ります。インターネットで無償提供しているデータベース「フィールドノート」をさらに使いやすく改良することや、「フィールドノート」を利用したインターネット・バードソン(野鳥記録をデータベースに登録し2週間の記録種数を競うイベント)を開催することにより、大勢の方に野鳥記録のデータベース化を呼びかけます。
■活動地:日本全国
■助成額:50万円
秋田猛禽類調査グループは、秋田県内に於ける猛禽類の生息、分布及び繁殖等に関する情報を収集し、生息環境の保護・保全に資することを目的として設立しました。2021年度は、イヌワシを中心とした現地調査を行い、関係行政機関や各地の調査グループ等と連携しながら、棲息情報の収集・蓄積及び共有を図り、秋田県内のイヌワシの保護・保全活動に貢献していきます。
■活動地:秋田県
■助成額:50万円
西中国山地国定公園に位置する八幡高原は、シラガホオジロ、ミヤマホオジロ、ブッポウソウなど貴重な渡り鳥の生息地、休息地となっています。これらの鳥の生態について、調査・研究・保全を継続し、健全な生態系を維持し、地域の人々の暮らしに寄り添いながら普及・啓発する「自然観察会」を開催し、八幡高原の貴重な渡り鳥を身近に感じてもらうことを目的とします。
■活動地:広島県
■助成額:40万円
コウノトリやトキなどの危惧種を保全し独自の調査を行っている当財団は、2019年度から大陸におけるコウノトリの繁殖地、越冬地、中継地の情報を収集するため現地調査を行い、2021年度もこの活動を継続します。コロナ禍で実施できない事柄も想定されますが、構築した調査研究の協力体制を活かし現地の協力を得ながら情報を収集し、精度の高い情報をまとめていきます。
■活動地:中国(東北、華北、および長江流域)
■助成額:40万円