団体名 | 対象活動 | 助成額 |
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コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル(IPPM-OWS) | 東アジア地域におけるコウノトリ保全ネットワーク形成事業 | 300万円 |
(公財) 山階鳥類研究所 |
絶滅に瀕する小型鳥類における保全のための遺伝解析 | 200万円 |
(公財) 日本自然保護協会 |
サシバの繁殖地・中継地・越冬地における生息環境を継続的に保全するための国際相互交流 | 200万円 |
クマタカ生態研究 グループ |
クマタカ保護に有効な森林管理方法(特に人工林)の確立 | 180万円 |
海鳥保全グループ | ウミスズメ類の個体数推定のためのスポットライトサーベイのプロトコル作成と、補正係数の発見をめざして(継続) | 180万円 |
日本雁を保護する会 | 東アジアのハクガン復元の取り組み、その成果と周知のために | 170万円 |
NPO法人 田んぼ |
市民活動によるガン類の広域分布調査2020とガン類保護意識の向上に向けて | 150万円 |
認定NPO法人 ボルネオ保全 トラスト・ジャパン |
ボルネオ島におけるオナガサイチョウの保護対策および啓発活動 | 140万円 |
NPO法人 どうぶつたちの病院 沖縄 |
減らせ!ヤンバルクイナロードキル(継続) | 140万円 |
(一財) 環境文化創造研究所 |
大陸におけるコウノトリの繁殖地・越冬地・中継地の情報収集 | 130万円 |
日本野鳥の会 佐賀県支部 |
コアジサシ営巣地の設置及び保全 | 100万円 |
NPO法人 サロベツ・エコ・ネットワーク |
シマアオジを絶滅から守るための中国と国内における普及啓発活動 | 70万円 |
都心ウミネコ研究会 | 東京都心で繁殖するウミネコの生態解明 | 60万円 |
認定NPO法人 西中国山地自然史研究会 |
八幡高原の渡り鳥の調査と保全および啓発活動 | 30万円 |
IPPM-OWSは、コウノトリの飼育施設、放鳥施設、繁殖地自治体等で構成され、コウノトリの保全(生息域内保全及び生息域外保全)に取り組んでいます。本事業では、アジア地域におけるコウノトリ保全ネットワークの形成及びその基盤となる国内メタ個体群(複数の繁殖集団)の形成を目的として、新規繁殖地自治体への支援、飼育・繁殖・放鳥計画の立案、国際シンポジウムの開催などの活動を行います。
■活動地:日本全国
■助成額:300万円
鳥類の絶滅危惧種といえば、トキやアホウドリ等大型の種が有名ですが、小鳥類についても実は絶滅に瀕している種や亜種がいることはあまり知られていません。本活動ではそのような鳥達のDNA配列を調べて、個体群の遺伝的多様性や独自性を分析し、保全されるべき対象グループの選定を行うことで、鳥類の保全に役立つ基礎データを提供することを目的としています。
■活動地:北海道、東京都、沖縄県
■助成額:200万円
的に保全するための国際相互交流
絶滅が危惧される渡り鳥「サシバ」を、繁殖地、中継地、越冬地が交流と連携をしながら保全することを目指し、2020年10月に、第2回国際サシバサミットを沖縄県宮古島市で開催します。宮古島市は、日本で子育てをした多くのサシバが飛来する日本最大の中継地です。市貝町の第1回サミットで構築した、フィリピン、台湾、国内自治体による連携体制を具体的なサシバ保全に繋げていきます。
■活動地:沖縄県宮古島市、フィリピンルソン島
■助成額:200万円
近年、戦後の拡大造林期に植林されたスギに営巣するクマタカの例が増えています。そのため、人工林(スギ)に営巣するクマタカの保護に有効な森林管理方法の確立が急務です。2019年度の巣内監視カメラによる調査で明らかになった獲物動物たちの生息環境を解明するため、2020年度には、3ペアのクマタカのコアエリア内に存在する複数の異なる環境に自動撮影カメラ(センサーカメラ)を設置し、そこに生息する動物を継続的に撮影記録します。
■活動地:鈴鹿山脈
■助成額:180万円
のプロトコル作成と、補正係数の発見をめざして(継続)
2018年及び2019年の調査の結果、現状では、宮崎県の枇榔島(びろうじま)で2,000ペア以上のカンムリウミスズメが繁殖してると推定されています。2020年度は、3月中旬(2021年)の新月の頃に調査を行う予定です。その後、得られたデータをもとに、個体数推定およびスポットライトサーベイのプロトコル(手順)について考察を行います。
■活動地:宮崎県門川町
■助成額:180万円
日本雁を保護する会は、明治中期に日本から消滅したハクガンの群れを復元する取り組みを、1993年からはロシア、米国の研究者と共同で実施しています。最近その成果が現れ、2019/20冬期には日本への渡来数は1,600羽に達しました。2020年度は、夏に北東ロシアで繁殖地解明調査を予定し、冬に越冬状況の精査、普及啓発活動、出版のための資料整理を行います。
■活動地:北東ロシア、北海道、東北
■助成額:170万円
ガン類保護意識の向上に向けて
農家が発起人となり活動開始したガン類の分布調査チームです。NPOは調査データのまとめなどを行って活動を下支えしています。ガン類の日中の利用環境について継続して調査します。作物との関係のほか、“ふゆみずたんぼ”や洪水による一時的な大規模水面について、ガン類にとって採餌場、休息場、塒(ねぐら)など、どの程度貢献しているかについても再確認する予定です。
■活動地:宮城県~岩手県南部
■助成額:150万円
ボルネオ島北部キナバタンガン川流域で、野生動物と人が共に生きることのできる社会を構築し、豊かで美しい命を次の世代につなぐために生物多様性保全、熱帯雨林保護活動を続けています。2020年度も引き続き基金を最大限に活用し、現地で新規の人工巣設置と経過観察を続け、国内ではサイチョウの保全を切り口にした生物多様性保全活動の普及啓発を進めていきます。
■活動地:マレーシア(ボルネオ島北部キナバタンガン川流域)
■助成額:140万円
沖縄本島北部のみに生息する「ヤンバルクイナ」の最も多い救護や死亡の原因は交通事故です。これまでの対策を踏まえて、2019年度から交通事故の発生を未然に防ぐ新たな解決方法の開発にチャレンジしています。2020年度は2019年度の調査結果から、交通事故対策に有効だと考えられる実用的な音や光を用いた対策手法の検討や検証を行い、地域住民を対象とした普及啓発を行います。
■活動地:沖縄県
■助成額:140万円
美しい街づくり運動の推進を目標に食品安全、有害生物制御、野生動物保全、文化財保護等の分野において調査研究、コンサル、出版等の業務を行っている本財団は、トキやコウノトリ等の危惧種保全について独自の調査研究を行っています。2019年度に大陸のコウノトリの繁殖地、越冬地の情報を収集し一部の成果を収めましたが、2020年度に調査活動を継続し更に精度の高い情報を集めていきます。
■活動地:中国(東北、華北、東南 地方)
■助成額:130万円
佐賀県支部は、野鳥を楽しむことを通して環境保護活動に取り組んでいます。毎年、少数のコアジサシが造成地や河川敷で営巣しますが、安定した営巣地が無く、高い確率で繁殖に失敗しています。安定した営巣地確保のためにラムサール条約登録湿地『東よか干潟』の後背地に営巣エリアを設置し、保全していきます。取り組みに際して、地域の小中学生を巻き込み『自然を大切に思う心』を育みます。
■活動地:佐賀県
■助成額:100万円
普及啓発活動
私たちは北海道北部にあるサロベツの国立公園で環境保全活動を行っています。国内ではサロベツのみに生息するシマアオジを絶滅から救うために、渡りの中継地で密猟が問題となっている中国で開催される生物多様性会議への参加、香港のシマアオジ関係者をサロベツに招致、ジャパン・バードフェスティバルへの参加等により、普及啓発活動を行います。
■活動地:北海道・中国・千葉県
■助成額:70万円
2011年に東京都台東区のビル屋上でウミネコの繁殖が確認された後、現在は隅田川沿いを中心に広がっています。繁殖が確認されたビルでは騒音や糞害のため、人との軋轢が生じています。本研究では、都心部のビル屋上で繁殖するウミネコ3個体にGPS発信器を装着し、繁殖期の利用環境、行動圏を明らかにすることにより、今後の対策や管理に資する基礎資料とすることを目指します。
■活動地:東京都23区
■助成額:60万円
西中国山地国定公園に位置する八幡高原は、シラガホオジロ、ミヤマホオジロ、ブッポウソウなどの貴重な渡り鳥の生息地となっています。これらの渡り鳥の生態について、さらに調査・研究、保全を進め、健全な生態系を維持し、地域の人々の暮らしに寄り添った形で普及・啓発する「自然観察会」を開催し、八幡高原の渡り鳥を身近に感じてもらうことを目的として活動します。
■活動地:広島県
■助成額:30万円